境界線(8)

前回で心の境界線(以下バウンダリー)に問題がある4つのパターン

「迎合的なパターン」

「回避的なパターン」

「支配的なパターン」

「無反応なパターン」を紹介しました。

今回は前回の補足です。

前回の記事は下記です。

迎合的な人・回避的な人

迎合的な人も、回避的な人も支配的になり得ます。それは気持ちの面で支えを求めた時です。どちらかというと強引な支配のパターンではなく、操作的な支配のパターンになります。例えば、相手にほめ言葉をかける、思いやりのあるような行動をとるなどします。そうすれば相手から自分にもそういった言動が返ってくると期待しています。自分に対して見返りを求めてのことなので、待っていても期待通りにならないと傷つきます。傷つくほど見返りを求めているということです。

支配的な人

支配的な人は相手に罪悪感を植えつけるようなやり方で、自分勝手に我を通そうとします。もちろん自分が負うべき責任を果たすことは考えていません。自分で考えて自分をコントロールして行動すること、自分を律することを教えられず、学んでもこなかった人たちです。今望んでいる我欲を抑えられません。自分の欲望に支配されているともいえます。支配的なやり方をして、人と愛ある関係を築けることはないでしょう。そこに孤独感を感じることがあるかもしれません。

無反応な人

無反応な人には二つのパターンがあります。

 

一つは、相手が求めていることに批判的なパターンです。もう一つは、自分が求めていることばかりに目が向いているパターンです。自分が必要としていることを満たし、そして相手が必要としていることに対して、自分が責任のとれる範囲、限界を越えない範囲を見極めて助けようとしません。いずれも相手が求めていることを無視してしまいます。

ニーズが合う人たち

支配的な人、無反応な人は、人として成熟しておらず、視点の向く先が自分になっています。相手の視点に立つことができずにいるので、自分の悩みの責任は相手にあると思い込んでしまいます。自分の取るべき責任も負いません。自分の世話をしてくれる人を好み、世話をしてくれそうな人を探しています。一方世話をする相手を探している迎合的な人、回避的な人にはうってつけの相手です。何故ならこぞっていらぬ責任を背負い込み世話をしてくれる人たちだからです。お互いのニーズが合います。

あなたの周りにいる人たちはどんな人たちでしょうか?

 

相手を尊重しているか、相手から尊重されているか

相手を信頼しているか、相手から信頼されているか

相手に愛情をかけているか、相手から愛情をかけられているか

 

自分に向けて、相手に向けて

尊重している人にその言動をするか

信頼している人にその言動をするか

愛情をかけている人にその言動をするか

 

あなたの周りとの人間関係に問いかけてみるのもいいかもしれません。

参考文献 「境界線」 ヘンリー・クラウド、ジョン・タウンゼント著

 

次回「境界線⑼」に続きます。