コロナの時に㉗美しさ

 

絵本「泥かぶら」は、

劇団「新制作座」が1952年から70年もの間

上演している舞台劇の話を絵本にしたものです。

 (絵本画像Amazonより出典)

 

  「泥かぶら」のあらすじは

 こちらからお読みください

  

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絵本「泥かぶら」
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美しさ

どんな人もうつくしい真っ白なまごころを持って生まれてきます。

まごころとは、偽りや飾りけのない、真剣に尽くす心です。

誰しもが生きていくうちに、泥かぶらのように心に泥がついていくのでしょう。

心についた泥を落とすことが、幸せになる術かもしれません。

泥が落とされた時、人の本来の内面の「美しさ」が外面である表情や言動などにも

表れてくるのだと思います。

 

では「泥かぶら」は、どのようにして心についた泥を落としていったのでしょうか。

三つの教え

老人から教わった三つのこととは。

 

「自分の顔を恥じないこと」とは

ありのままの自分を受け入れることです。顔は変えようがありません。

泥かぶらの顔が美しくなったのは、顔のつくりが変わったわけではありません。

 

「どんな時もにっこりと笑うこと」とは

自分の行いを誰かが見てくれているとしたら、人にどんな顔を向けるでしょうか。

どんな時も、陰日向なく良心に従って行動するということではないでしょうか。

 

「人の身になって思うこと」とは、相手の立場に立って考え行動することです。

人の内面はなかなかわかるものではないのかもしれません。

わからないからこそ、想像して相手の立場に立って考えてみるしかありません。

それは相手のことを決めつけて行動したり、相手を見ずに思い込みによって

行動することではありません。

人生が動き出す時

泥かぶらが「ちくしょー、嫌だー、もうたくさんだーっ」と心底思った時のように、人は何でこんなことになったのか、こんな人生は嫌だと心底思った時、それがきっかけとなって新たな人生へと動き出せます。後はどん底からは、這い上がるしかありません。這い上がろうと決心するならきっと這い上がっていけます。泥かぶらのように、きれいになりたいという自分が目指す姿があり、努力しよう自分で決めたことはつらいことでもやり通せるのではないでしょうか。自己犠牲などではありません。それは希望であり、やがて自分の生きる喜びとなります。目指す方向へ向かって日々行動を積み重ねていくこと、頑張ることはとてもたいせつです。

「泥かぶら」のお話、皆さんはどのような感想をもたれたでしょうか?

人の数だけ感想があると思います。

泥かぶらの話も、いい話だなと思う人がいる一方で、例えば泥かぶらのように人の罪を被るのはよくない。

いつもにっこり笑ってなんていられない。とんでもない話だとの感想もあることでしょう。

感想は違っても、どんなお話からも人は何かしら学ぶことがあるはずです。

 

作者が本来伝えたいこととは違うものを受け取ることもあるでしょう。見聞を広めて、自分の解釈で身に付けたものを人生に生かしていくことができればよいのではないでしょうか。

泥かぶらが老人に今まで心の中にたまっていたものをはき出したように、あなたが「こんな人生を歩き続けるのは嫌だ」「どん底から這い上がりたい」と心底思う時が来ているとしたら、それが「カウンセリング時」です。きっとカウンセリングが役に立つと思います。