コロナの時に㉓「人生の主人公」

 

「あなたの人生の主人公は誰ですか?」と訊かれて、

「親です」

「夫です」

「妻です」

「恋人です」

「上司です」

と答える人はおそらくいないでしょう。

ほとんどの人が「私です」と答えます。

 

普段あまり意識せずにいるので、当たり前に「私の人生の主人公は私」と答えます。

では「あなたはあなたらしい生き方をしていますか?」と訊かれた時、「私の人生です。私らしい生き方をしています」とすっと答える人もいますが、答えるのに戸惑う人も多いのではないでしょうか。

 

誰しもが自分らしくありたい自分らしく生きたいと願いながらも、自分らしくない生き方、中には自分らしさがわからなくなるほど、自分らしさからほど遠い生き方をしている人もいるかもしれません。

「自分らしい生き方をしていない」とは、どういうことなのでしょうか。

 

まぎれもなく生きているのは「私」なのに

親の期待に応えるため

配偶者の期待に応えるため

上司の期待に応えるため

といった

 

いつの間にか自分ではない他の誰かの期待に応えるために、懸命になって生きている。

 

いつの間にか自分の心を抑え込んで、自分をないがしろにして生きている。

 

いつの間にか自分のあり方を他の人に決めてもらうような依存した生き方をしている。

例えば、

会社でプロジェクトチームのひとりとして仕事をしている人が、周囲からの期待に応えることで自分が認められると思い込んでいて、特に上司の期待に応えることや認められることを意識し過ぎて、プロジェクトに対する自分の真の意見をないがしろにしてしまう。

 

それでは仕事での自分の役割を果たすことはできません。

自分の心を抑え込んで、誰かの期待に応えることと役割を果たすこととは違います。仮にうまくいくことがあったとしても、自分の中に喜びや納得できるものがないと、どこか虚しく感じるのではないでしょうか。

 

そもそも上司や周りが自分に期待しているだろうと自分が思っていることと、相手の思っていることとは違う場合さえあります。

他の誰かの期待に応えるために、懸命になって生きることにあまり意味はないように思います。

自分らしい生き方とは、何か特別な生き方をするということではなく、必ずしも理想を追い求めるのでもなく、「自分はどうありたいか」と自分心の声に耳を傾け、尊重して生きていくことです

 

「自分らしく生きる」ことそのものがひとりひとり違うオリジナリティにあふれたものであるはずです。あなたしか生きられない人生をたいせつにしてほしいです。

 

あなたがあなたらしい生き方をしていると実感できてこそ、「人生の主人公は私」といえるのだと思います。

喜びをもっていきいきと日常を過ごせていますか?

あなたの人生を納得して生きていますか?

自分をないがしろにして誰かの期待に応えようとしたり、本来自分の役割ではない役割を担ってしまったりしていないか、まず自分の心に蓋をせずに自分がどう思っているのかをもっともっと問いかけてみてください。

 

もっと真剣に生きることが必要なのではないでしょうか。

 

私はあなたに「あなた自身をあなたの人生から追い出すような生き方」をしないでほしいと願っています。