コロナの時に⑥

人生はあなたの選択でつくられていきます。その結果があなたの今の人生です。

 

あなたは「これでいい」と思える人生を歩んでいますか?

ほんとうの自分って

「ほんとうの自分」という表現をされることがあります。

例えば「ほんとうの自分の人生を生きていない」などです。

しかし「ほんとうの自分」なんているのでしょうか?

ほんとうの自分はまぎれもない今ここに存在している自分であり、ほんとうの人生はまぎれもない今生きている人生ではないでしょうか。

いくら探しても「ほんとうの自分」「ほんとうの人生」が出てくるわけではありません。

「自分探し」をしてもみつからないのではないでしょうか。

 

「自分探し」をしたくなるのは、極端にいうと自分の望みを知らないままに選択して生きているので、自分の思い描いている人生と、現実の人生に少しずつズレが生じてきているからではないかと思います。

あなたが望んでいることは?

「これでいい」と思える人生の選択をするには、自分の望みを知ることがひとつの手掛かりになります。自分がどう感じて、どう思って、なにを望んでいるのかを知ることがたいせつです。

 

その時に例えば「こうあるべき…」「こうしなければならない…」「そうできない私が悪い…」「そう思う私が悪い…」などなど。これまでの人生で身に付けた思い込みがあるとしたら、それはとても自分の望みを知ることの邪魔になります。

人生のどこかで身に付けて信念のようになっているものには助けになるものと、そうでないものがあります。「こうあるべき…」「こうしなければならない…」「そうできない私が悪い…」「そう思う私が悪い…」などと今は誰も言っているわけではないのに、無意識のうちにとらわれて身動きがとれずに苦しみにまでなっているような場合は、その思い込みは邪魔になっていることになります。それに気づくと、誰々のせいだと悪者探しが始まることがあります。今までの人生で価値観や道徳観を身に付けてきていますが、生育歴の中で、また社会に出てから、例えば誰かが悪気なく言ったことが、しみ込んでいることもあります。事実はどうあれ、誰かのせいにしても何もいいことがありません。ましてや苦しい気持ちはもちろんあなたのせいでもありません。

自分の望みを知るには

自分の望みを知る手掛かりになるのは、自分の人生にいつ来るかわからない終わりがあることを意識してみることだと思います。

 

多くのがん患者と対話されてきた精神科医 国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科長 清水研著 『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

 

 

「僕が死を考えるのは、死ぬためじゃない。生きるためなんだ。」

フランスの作家 アンドレ・マルローの名言で始まっています。

お勧めの書籍です。

 

 

 

もしも…と問いかけること

あなたも一度「もしも一年後にこの世にいないとしたら、今をどう生きるか」と自分に問いかけてみてください。

確かにいつ死ぬか知らないから、生きていけるともいえます。

いつ死ぬと決まっていたなら、生きていけないかもしれません。

 

普段「死」に目を向けることは少なく、この時間がいつまでも続くと思って生きている人は多いのかもしれません。「わからないだけでいつか終わりがくる」と意識して生きることは、より悔いのない人生を生きるためには必要なことだと思います。